淋菌感染症(淋病)

男性の場合
多くは排尿時や勃起時などに激しい痛みを伴います。しかし、場合によっては無症状に経過することも報告されています。

女性の場合
数週間から数カ月も自覚症状がないことが多く、症状があっても特徴的な症状ではなく、単なる膀胱炎や膣炎と診断されることがあります。放置すると菌が骨盤内の膜、卵巣、卵管に進み、内臓の炎症、不妊症、子宮外妊娠に発展する場合もあります。
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母子感染
新生児は出産時に母体から感染します。両眼が侵されることが多く、早く治療しないと失明するおそれもあります。病原体は血流に乗って身体の各所に広がることもり、関節、肝臓のを覆う膜、心臓の内部が感染する(心内膜炎)場合もあります。

日本での淋病の実態、その他

なぜか増加しています…
世界中の多くの国々では、コンドーム使用キャンペーンの普及や性感染症/エイズ予防意識の向上により、予防や治療対 策が徹底してきており、殆どの先進国では、淋菌感染例が最近急激に減って来ています。この淋菌感染症流行の動向が、その国の性感染症/エイズ予防意識が どの程度か示す、一番よい指標とさえ考えられています。
ところが、日本では驚くことに最近、男子の淋菌感染症が増加の一途をたどっているのです。これはクラミジア感染 症のところでも述べているように、最近、エイズはもう性感染症としてあまり心配しなくていいというような、社会的風潮がひろがったため、性感染症に対する警戒 心や予防意識がかなり低くなっていることによるといえます。。

淋病の語源
淋は「淋しい」という意味ではなく、雨の林の中で木々の葉からポタポタと雨がしたたり落ちるイメージを表現したものであ る。淋菌性尿道炎は尿道の強い炎症のために、尿道内腔が狭くなり痛みと同時に尿の勢いが低下する。その時の排尿がポタポタとしか出ないので、この表現が病 名として使用されたものと言われています。
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